■ ヘルパー2級から介護福祉士になるには
2017年1月(2016年度)の介護福祉士試験から制度が変わります。厚生労働省や資格取得学校に聞いたことも踏まえて、あらためてポイントを整理してみました。
(最終更新:2015年1月10日)
■ ヘルパー2級は廃止
念のためですが、ヘルパー2級は2013年3月末で廃止になりました。2013年4月からは、新資格の介護職員初任者研修がスタートしています。初任者研修の授業時間は、ヘルパー2級と同じく130時間です。
■ 2016年1月の介護福祉士試験まで
2016年1月(2015年度)の試験までは、ヘルパー2級を持っている人も、無資格の人も、実務経験3年のみで受験できます。
3年とは、具体的には「従業期間が3年(1095日)以上、かつ、従業日数540日以上」になります。
(参考)
・介護福祉士試験公式ページ:受験資格
■ 2017年1月(2016年度)の介護福祉士試験から
実務経験3年に加えて、介護福祉士実務者研修(介護職員実務者研修)を修了することが義務付けられます。
※実務者研修は、当初2016年1月の試験から、介護福祉士試験受験者に対して義務付けられる予定でした。ですが、この措置は1年延期されることになりました。朝日新聞の記事によれば、「介護分野の人手不足」を理由に、1年間先送りされるようです。
(参考)
・朝日新聞:介護福祉士、鍛えたいけど人手不足 研修義務化再び延期
(2014年1月28日)
2014年7月に厚労省に電話で聞いたところ、「2014年6月18日、実務者研修の義務化1年延期が国会で決まった」とのことでした。
新制度でのキャリアパス(実務経験ルート)は次のようになります。
介護職員初任者研修(旧 ホームヘルパー2級)
↓
介護福祉士実務者研修
↓
介護福祉士(国家資格)
↓
認定介護福祉士(仮称。新設予定)
※初任者研修を飛ばして実務者研修を修了することも可能。
新設予定の認定介護福祉士の資格については、当ブログの次の記事で説明しています。
・【最新】認定介護福祉士になるには? by 厚生労働省
■ 介護福祉士実務者研修
受講資格はとくになし。ですが、学校によっては、「実務経験があること」や「ヘルパー2級、初任者研修などを修了していること」を前提とするところがあります。
授業時間数は450時間。期間はおおむね6か月です。ホームヘルパー2級や初任者研修を修了した人は、130時間分が差し引かれて320時間分の授業を受けます。介護実務者研修の資格の取り方は、「通学」または「通学+通信」で450時間分の授業を受けて、講座の中で行われる実技試験にパスすると修了できます。
介護実務者研修を修了すると、本試験での実技試験が免除になるメリットがあります。
介護福祉士試験の変更点について、くわしくは当ブログの次の記事をご覧ください。
・【変更点】介護福祉士になるには(資格取得の方法)
■ 資格学校と通信講座
初任者研修や実務者研修の資格学校としては、ニチイ学館や、三幸福祉カレッジ、ソラスト、ハクビ、未来ケアカレッジなどがよく知られています。通信講座ですと、ユーキャンなどに介護福祉士講座があります。
たとえば、初任者研修の場合、学校によって受講費用は6万円から16万円くらいまで開きがあります。なので、一通り情報を集めて比較検討すると、よりよいと思います。
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