求職者支援訓練(旧 基金訓練)は、授業料が無料であるため、とりわけ、主婦の間で人気があります。ただし、テキスト代等が実費でかかります。
私は、ちょっとだけ職業訓練の講師をしたことがあります。以下、その経験をもとに、情報をまとめておきたいと思います。
求職者支援制度を活用すれば、ホームヘルパー2級(介護職員初任者研修課程)や、医療事務、WEBデザイン、パソコン講座、経理事務といった研修が、授業料無料。受講期間は、3か月程度のものが多いです。職業訓練は、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、大阪府など、北海道から沖縄まで、全国各地で実施されています。
求職者支援制度は、基金訓練の制度の後、基金訓練の欠点を改善する形で、2011年10月にスタートしました。求職者支援訓練は、離職中の社会人が手に職をつけ、再就職できるように、という趣旨で行われているのです。
なお、求職者支援訓練は、雇用保険の受給資格のない社会人が対象。具体的には、主婦や、フリーター、転職活動中の人が当てはまります。
■求職者支援訓練の講座の探し方
各都道府県で毎月のように講座が開講されています。厚生労働省の委託事業で、実際に授業を行うのは、民間企業。ニチイ学館、三幸福祉カレッジ、LECリーガルマインドといった資格取得スクールや、介護施設などが講座を開講しています。
全国の講座は、次の公式HPで検索することができます。
(訓練検索ページ)
・求職者支援訓練認定コース情報検索ページ
http://nintei.jeed.or.jp/kyushokushien/search/
求職者支援制度を実施する主体は、高齢障害求職者雇用支援機構という独立行政法人。業界では、「機構」という略称などで呼ばれています。
・高齢・障害・求職者雇用支援機構
http://www.jeed.or.jp/
求職者支援訓練の最新情報については、ハローワークに集まっています。申し込みや問い合わせなど、すべての窓口がハローワークであるためです。
■職業訓練受講給付金の審査と条件
求職者支援訓練は、「年収が低い」「世帯の資産が少ない」などの条件が合えば、訓練期間中、月に10万円の職業訓練受講給付金をもらうこともできます。
・授業に8割以上出席
・本人収入が月8万円以下
・世帯全体の金融資産が300万円以下
・世帯全体の収入が年間300万円以下
・現住所以外に土地・建物を所有していない
・同世帯の中に同時にこの給付金を受給している人がいない
・過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、給付金の支給を受けたことがない
・訓練期間中、ハローワークに来所し、職業相談を受けること
・過去に給付金を受給したことがある場合は、前回の受給から6年以上経過している(連続受講の場合を除く)
(参考)
・厚生労働省HP(求職者支援制度のご案内)
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyushokusha_shien/index.html
■「求職者支援訓練の連続受講」ってできるの?
求職者支援訓練も含めて、職業訓練の連続受講は、原則として認められません。
次の受講までに一定の間隔をあける必要があるのです。ですが、個々の受講生によって、「この訓練を受ければ、この人は就職がしやすくなる」とハローワークが判断した時には例外的な措置がありうるということです。
(2013年5月に群馬県内のハローワークに問い合わせました)
■口コミ・評判
職業訓練校の評価や、職業訓練受講給付金のしくみについては、Yahoo!知恵袋で調べるのが便利。
・Yahoo!知恵袋(求職者支援訓練)
http://chiebukuro.search.yahoo.co.jp/search?p=%E6%B1%82%E8%81%B7%E8%80%85%E6%94%AF%E6%8F%B4%E8%A8%93%E7%B7%B4&class=1&ei=UTF-8
・Yahoo!知恵袋(職業訓練受講給付金)
http://chiebukuro.search.yahoo.co.jp/search?p=%E8%81%B7%E6%A5%AD%E8%A8%93%E7%B7%B4%E5%8F%97%E8%AC%9B%E7%B5%A6%E4%BB%98%E9%87%91&class=1&ei=UTF-8
■問い合わせ&申し込み窓口
行政や独立行政法人のHPは、イマイチわかりづらいです。なので、ハローワークに直接問い合わせるのが手っ取り早いと思います。
全国のハローワークの場所と電話番号は、厚生労働省のHPで確認できます。
・ハローワークの場所と電話番号(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/kyujin/hwmap.html
■志願書・面接対策
求職者支援訓練を受講するにあたっては、面接試験などが行われるのが普通です。志望動機や面接対策としては、「本気で就職したいです!」という熱意を強調すること。なぜなら、求職者支援制度は、社会人の就活を応援することが主目的だからです。
可能なら、転職サイトに登録し、転職活動をスタートさせてしまいましょう。「就活中」であれば、このうえない就職意欲のアピールになるためです。ただ、職業訓練校によっては、講義期間中に就職が決まって訓練を止められると嫌がるところがあると聞きます。ですので、「訓練中は就活を休止」「訓練後にできるだけ早く就職したい」というスタンスの方がいい場合もあるようです。
■有料講座も一緒に検討
職業訓練という制度は、職業訓練校によって、当たりはずれの差が大きいです。そのため、事前の情報収集は入念にしておく必要があります。
中身の薄い講座ですと、貴重な時間がムダになることがあります。なので、有料講座も選択肢に加え、比較検討するのがいいと思います。
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