■シャープ、経営危機回避のため「2つの切り札」とは?
やはり倒産しないための切り札は「プラズマクラスター」だったのでしょうか。シャープ(sharp)は、8月6日、「プラズマクラスター加湿空気清浄機 3機種を発売」というプレスリリースを公表。
「加湿空気清浄機 2011年度国内出荷台数 100万台(2006年度比約5.5倍を突破」
HPには、こんなキャッチプレーズが踊っています。
(ソース)
・シャープのHP
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/120806-a.html
「高濃度プラズマクラスター7000」を搭載しているというのですが、これ、いったい何なのでしょうか。
シャープのHPを参考にすると、自然界にあるのと同じプラスとマイナスのイオンを「プラズマ放電」により作り出す技術なのだとか。これにより、浮遊カビ菌等を空中で除去し、浮遊ウイルスを抑えるシャープ独自の技術だということです。
私も実は、この機能付きのシャープの空気清浄器を使っています。ネットで見る限り、空気清浄器の口コミ・評判はいいようです。
■結局、「プラズマクラスター」と「鴻海」頼み?
もう一つの切り札は、ご存じのように鴻海(ホンハイ)からの出資です。出資金を受けて、堺工場の大損失の穴埋めをしなくてはなりません。
ただ、2012年度の大赤字見込みを受けて、株価は200円割れ。鴻海との交渉では、1株あたり550円の取得価格の引き下げと、出資比率の引き上げが協議されているようです。
(ソース)
・ロイター:シャープ株の取得価格の引き下げと出資拡大を協議=鴻海
(2012年8月8日)
しかし、状況は厳しく、赤字見込み2500億円に対して、株式の時価総額は2000億円程度にまで落ち込みました。単年度の赤字が、会社の価値より金額が大きいわけですから、極めて厳しい状況です。
果たしてシャープは、倒産の可能性をはねのけ、経営危機を乗り越えることができるのでしょうか。