【全国初、新米からセシウム検出】
続々と検査結果が出ていますね。ここで一度、茨城県の米の放射能検査結果をまとめておきます。
前の記事で触れましたが、2011年8月19日、茨城・鹿島灘沿いの鉾田市の収穫前の玄米から放射性セシウムが1キロ当たり52ベクレル検出されました。詳しい内容とセシウムの移行係数については、当ブログの次の記事で書いています。
・茨城の新米、52ベクレル(米のセシウム、放射線。移行係数)
【鉾田市以外はすべて不検出】
8月26日現在、セシウムが検出されたのは、全国でも茨城の鉾田市と千葉の白井市のみ。当然、茨城県産は、鉾田以外、皆無です。
検査結果については、次のサイトでまとめてくれています。
・【速報】新米の放射能検査結果
【定量下限に注目】
結果を見るときに定量下限をチェックすることが大事です。高めの定量下限であれば、高めの放射能汚染が検出されていない可能性があります。上記のサイトで見てみましょう。
まず、8月19日の検査結果です。
鹿嶋市(6ヵ所)、神栖市(5ヵ所) 全てND (玄米、本調査)鉾田市二重作 52 Bq/kg、鉾田市 青柳、礼 ND (玄米、予備調査)
(定量下限: Cs-134、Cs-137 各 20 Bq/kg(合計 40 Bq/kg))
なんと、定量下限が合計40ベクレル。これでは1キロ39ベクレルのセシウム汚染米だったとしても検出することができませんね。
次に、8月20日の阿見町。阿見町(3ヵ所) 全てND (玄米、本調査)
(定量下限: Cs-134、Cs-137 各 20 Bq/kg(合計 40 Bq/kg))
これもやはり、定量下限が40ベクレル。つまり、茨城県の放射線検査では、「39ベクレル以下のの放射能汚染米は見つけようがない」ということのようです。
そして8月22日も検出せず。地域は牛久市(2ヵ所)、茨城町(3ヵ所)、美浦(みほ)村(2ヵ所) 全てND (玄米、予備調査)。
8月23日も同様。板東市(11ヵ所)、稲敷(いなしき)市(14ヵ所)、かすみがうら市(9ヵ所)、行方(なめがた)市(13ヵ所)、河内(かわち)町(4ヵ所)、51ヵ所全てND (玄米)
8月24日:五霞町(ごかまち)(1ヵ所) ND (玄米、本調査)。取手市(3ヵ所) 全てND (玄米、予備調査)
8月25日:常陸太田市(3ヵ所) ND (玄米、予備調査)
8月26日:美浦村(2ヵ所) ND (玄米、本調査)。東海村(1ヵ所) ND (玄米、予備調査)
きれいに不検出ですね。以上、【速報】新米の放射能検査結果より。
【計測地点は十分か?】
定量下限の問題に加えて、計測地点が少なすぎるのもどうなのでしょうか。放射能ホットスポットでも、1か所とか3か所とかしか測定していないようです。これで安心ができるでしょうか。放射線量が高い地域については、もっと多くの田んぼを測定したほうがいいのではないかと思うのですが。